私にはもう10年ほど固定の相棒がいました。東プレのRealforce 91UBK-S。あの静電容量無接点方式がもたらす極上の打鍵感はまさに至高で、家でも職場でも使ってました。しかし、どうしても看過できない問題がひとつだけありました。そう、持ち運ぶには絶望的に重すぎるということ。
職場と自宅を往復する日々の中で、あの鉄板入りのヘビー級キーボードをバッグに入れて移動するのは、控えめに言って苦行でした。肩は悲鳴を上げるし、フットワークは確実に鈍る。どこにでも連れて行けて押し心地も最高なキーボードを探していました。色々レビューサイトを見た結果、Nuphyというメーカーが出しているNuPhy Air65 V3が良さげだったので買ってみました。

今回は、長年重厚なプロダクトを愛してきたユーザーの視点から、この薄型メカニカルがどう生活に溶け込んだのかをお届けします。
Contents
ここが最高:NuPhy Air65 V3に一瞬で惚れたポイント
コトコト系の極上打鍵音。Blush Nano軸を押すだけで脳汁が出る心地よさ
薄型キーボードって、どうしてもキーストロークが浅くてパチパチとした軽い打鍵感になりがちなんです。そこが一番不安だったんだけど、Air65 V3に搭載されたNuPhyオリジナルのリニアスイッチ、Blush Nano軸を押し込んだ瞬間、その懸念は綺麗さっぱり吹き飛んだ。耳に届いたのは、まさに求めていたコトコト音。この音が本当に心地よくて、用もないのに無駄にタイピングしたくなるレベル。

初めてのUS配列がもたらした、スペースバー長すぎ&鉤括弧連続の快適性
これまでずっとJIS配列の住人だったんだけど、この移行を機にUS配列へと完全にシフトしてみました。結果から言うと、もっと早く変えればよかったなと。特に感動したのが、鉤括弧のキーが横に綺麗に連続して並んでいる点。コードを書くときも文章を組み立てるときも、指の移動距離が圧倒的に短くて済むんです。さらに、中央にドカンと鎮座する長いスペースバー。親指がどこにあっても確実に捉えてくれるんです。

ロープロファイルらしからぬ重さが生み出す、圧倒的なタイピングの安定感
手に持つと分かるんだけど、このキーボード、ロープロファイルの中では比較的重い部類に入ります。でもね、この重さこそが正義なわけです。どれだけ高速で激しくタイピングしても、本体がデスクにピタッと張り付いて微動だにしない。筐体の剛性感と適度な重量バランスが、かつてのRealforceを彷彿とさせる圧倒的な安定感を生み出しているんだよね。軽すぎてタイピング中に本体がズレるようなストレスとは無縁。モバイル性能を担保しつつ、入力機器としての本質をギリギリまで攻めた素晴らしいトレードオフだと思います。

右上のノブギミックというロマン。触るだけでワクワクする体験
V3の象徴とも言えるのが、右上に配置されたロータリーノブの存在。ボリューム調整なんかを直感的にクリクリと操作できるんだけど、このカチカチとした適度なノッチ感のあるアナログなギミックが抜群に楽しい。

単なる機能としてのパーツを超えて、触っているだけで男心をくすぐるワクワク感がしっかりとデザインされている。デスクに置いてあるだけで絵になります。


サマーセールの特権!遊び心全開のカスタムキーキャップ
今回、サマーセールの恩恵で夏をテーマにしたPOPなカスタムキーキャップが5つ同梱されてきた。Summer Timeのフォントやヤシの木、波乗りのイラストが描かれたカラフルなキーキャップをアクセントとしてハメ込むだけで、無骨になりがちな黒いキーボードが一気に自分だけのスペシャルなギアに変身するわけです。こういうユーザーの所有欲を満たしてくれる遊び心を忘れないあたり、さすがNuPhyと言わざるを得ないよね。

WebツールのマクロでCAPSをカスタム。かな英数を爆速切り替え
US配列に移行する上で最大の障壁になるのが、日本語と英語の入力切り替え問題。私の環境はMacですが、NuPhyのWebマッピングツールを使って解決できました。
CAPSキーの単体押しに対して、Ctrlキー+スペースバーを入力するマクロをアサインしたわけです。結果、左小指でCAPSをポンと叩くだけで、Macの入力ソースが爆速で切り替わる快適環境が爆誕。しかもキーボードプロファイルに書き込むから別のPCでもiPadでも全部同じように使えます。

物理スイッチでMac / Windowsモードを切り替え
最近の無線キーボードは普通なのかもしれませんが、物理スイッチでMac / Windowsモードを切り替えられるのは便利。職場ではWindowsで家ではMacというように使い分けが簡単です。
ここは割り切りが必要:使って見えたリアルな弱点
そのままMacBook Airに載せると誤動作する。完璧な尊師スタイルにはもう一工夫
このフットプリントの小ささを見たら、誰もがMacBook Airのキーボードの上に直接スタックする尊師スタイルを試したくなるじゃない? 僕もテンション上がってそのまま載せてみたんだけど、残念ながらAir65 V3の底面構造がMacBook側のキーを物理的に押し込んでしまい、意図しない誤動作が発生してしまった。これを完璧に運用するには、アクリル製のキーボードブリッジを間に噛ませるか、ソフトウェア側でノートPC側のキー入力を一時的に無効化するようなもう一工夫が必要になりそう。ここは購入前に割り切っておくべきポイントです。

超軽量モバイルを期待すると裏切られる絶妙な重量感
最高なポイントで挙げた安定感を生むための重さは、裏を返せば「存在感を忘れるほど軽いミニマルな板」を求めている人にとってはデメリットになり得る。カバンに入れたときの重量感はそれなりにあるから、軽さだけを最優先するなら他の選択肢があるかもしれない。とはいえ、10年間Realforceの重さに耐えてきた僕からすれば、これだけの打鍵感がこの薄さとサイズで持ち運べるなら、お釣りが出すぎるくらいのトレードオフなんだけどね。

スペックと特徴まとめ
| 項目 | 仕様・特徴 |
|---|---|
| モデル名 | NuPhy Air65 V3 |
| レイアウト | 65% ANSI US配列 |
| キースイッチ | ロープロファイル メカニカルスイッチ |
| 接続方式 | 2.4GHzワイヤレス、Bluetooth 5.0、有線USB-C |
| 重さ | 635g |
| 特徴的機能 | カスタムロータリーノブ、Webベースキーマッピングツール対応 |
| 主な付属品 | USB-Cケーブル、キースイッチ・キーキャッププラー、予備キーキャップ |
結論:これは単なるキーボードの買い替えではなく、打鍵体験への投資だ
移動先でも職場でも家でも快適なタイピング環境を手に入れられるNuPhy Air65 V3は間違いなく私にとって最高の選択でした。
65%配列&ロープロファイルは初めての経験でしたが、デスクの上をすっきりとしつつ、重厚感のあるコトコト系の押し心地は見事です。
プログラミングや文章作成、その他いろいろな作業が快適になって楽しくなります。ロープロファイルで押し心地を求めている人におすすめです。







